五木寛之 講談社
原日本人の心の在処を探る最後の旅の記録。 引き揚げから五十余年ぶりに立つ博多港、神と人と自然が共生する島、沖縄本島と竹富島を探訪する。そこで気づいたのは、自分の中に現代史が眠っている事だった。
博多は古代より、アジアの玄関口として栄えてきた。出て行く人とやって来る人― 「往還の地」としての博多で起きた戦後引揚の悲劇と、花開いた独自の文化を辿る。
さらに、沖縄を訪れる。神々が降臨するという聖なる地・斎場御嶽に立ち、悠久のリズムと現実の緊迫感が混在する日本の原風景を見つめる。
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